おさるアイコン

アーカイブ 2018/11/04
 
レシピその329
目玉焼きのせスパゲッティ
〜ベランダ叔父さん〜


アパルタメントの1階に住む
ベルナさんは88歳、
長い間看病した奥さんを2年前に亡くし、
それからというもの、
彼の日課は近所の散歩でしたが、
ここのところ1日の大部分の時間を
ベランダに出て過ごしています。
椅子に座っていたり、
外の道の光景を見ていたりします。
大きなメガネを掛けて、
身体を欄干にのり出して見入っているので
この道を通る人には
「ベランダ叔父さん」と呼ばれてます。



私は車の運転が好きですが、
縦列駐車が大の苦手です。
毎日、アパルタメントの前の道に
縦列駐車するときは、
すべての神経を駆使し、集中して挑みます。
一方通行の狭い道で、もたもたしていると、
後ろの車のイライラが伝わってきます。
するとますます焦ってしまい、
ハンドルをどちらに切っていいかも
わからないくらい頭がぐるぐるしてきます。

そんなとき、ベランダ叔父さんは、
私に大声と手振りで
「もっと右に切って切ってもっと切って」とか、
「もっと前に空いているところがあるぞ」とか、
指示を送ってくれます。
そして後ろでイライラしている車にも
「許してやってくれ」と
手で合図を送ってくれます。
なんとか車を定位置に入れると
「Bon Bon!」と最終合図を出してくれます。
お礼を言うと、
笑いながら、毎度おなじみとなった台詞、
「一体誰があなたに免許証を出したんだ?」
と言います。
これが私にとっては大切な
ベランダ叔父さんとの毎日の触れ合いです。

さて、今回のメニューは
「貧乏パスタ」とも呼ばれる簡単パスタです。
トッピングは今回、
ボッタルガ(カラスミの一種)にしましたが、
キノコソテーやトリュフなどのせると
豪華なひと皿に早変わりするパスタです。
どうぞお試し下さいね。


目玉焼きのせスパゲッティ

■材料(2人分)

スパゲッティ:200g
卵:2個
(黄身が2個入っていたので1個にしました)
ニンニク:一欠片
EVオリーブオイル:大さじ3
イタリアンパセリ:適量
粉ボッタルガ:好みの分量
ペペロンチーノ:好みの分量
塩:適量




☆下準備

・卵は割っておく。
・ニンニクは芯を取って潰す。
・イタリアンパセリを微塵切りにする。
・ペペロンチーノを好みの分量切っておく。




■作り方

(1)塩入りのお湯でパスタをゆで始める。



(2)フライパンにEVオリーブオイルと
ニンニクを入れて火をつける。
ニンニクの香りを出してから取り除き、
好みでペペロンチーノを入れて火を止める。



(3)目玉焼きを別のフライパンで作る。



(4)白身の半分を黄身にかぶせる。
半熟に仕上がるくらいで火を止める。



(5)(1)のパスタは
アルデンテより少しかためにゆでて
(2)のフライパンに入れる。
ゆで汁もお玉1杯入れて
乳化させながら火を通す。



(6)塩で味を整えてアルデンテに仕上げる。
塩の量はトッピングの味を考慮して塩梅する。



(7)皿にパスタをのせてパセリをふり、
目玉焼きをのせる。



ボッタルガをかけて、出来上がりです。
柔らかい半熟の目玉焼きと
ボッタルガを絡めながらどうぞ。

Buon appetito!


 
ご感想はこちらへ もどる   友だちに知らせる