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今から19年前の息子が１歳のころ、
じいちゃんがミニバンに乗り換えました。
ドライブ、習い事の送迎、家族旅行などなど‥‥
このミニバンで、
息子はじいちゃんに
たくさんの思い出を残してくれましたが。
息子が小学生のときに、
じいちゃんは病気で運転ができなくなりました。
ボクが免許取るまで、この車絶対手放さないで！
じいちゃんの車を運転するのが夢なの！
当時小学生だった息子がそう言うので、
私が引継ぎました。
じいちゃんの病院や、入所した施設に通うとき、
そしてお葬式も、このミニバンが大活躍でした。
息子の部活の送迎や、
自転車のタイヤがパンクしたとき、
そして大学進学のための引っ越しも、
ぜんぶこのミニバンが動いてくれました。
大切に乗り続け、約19年。
さすがにあちこちガタがきて。
ゴールデンウィークのころに
お別れすることに決めました。
それを知った息子は、春休みを利用し、
なんとか短期間で免許を取得しました。
そしていよいよ運転です。
じいちゃんの車、大きいね！
緊張するけど、気持ちいいね！
やっと夢が叶ったね！
はじめてエンジンをかけたとき、
息子が言いました。
未熟な運転にドキドキヒヤヒヤしながらも、
じいちゃんの残してくれた車の
ハンドルを握る横顔を見ていたら、
くぅっと泣きそうになりました。
ミニバンによりかかる息子の写真を撮りました。
まるでじいちゃんとのツーショット写真のよう！
５年前に虹の橋を渡ったじいちゃんは、
孫に最後の思い出を残してくれたんだなぁと感じました。
（とみーるーしー）
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