怪・その20

「見えなくて残念」



いつもはただ
読ませていただくだけなのですが、
先程ちょっと戸惑うことがあったので、
投稿させていただきます。

私には3歳の息子と1歳の娘がいますが、
その子たちの上に、
生後2週間で亡くなってしまった長男がいます。

生きていたら、今年で5歳です。

7月は誕生月であり、命日でもあるのですが、
長男の遺骨や位牌は
いまだに近くに置いておきたくて、
自宅に保管しています。

しばらく来客予定もないため、
遺骨と位牌をリビングから見えるようにして
高い位置の棚に出しています。

夜21時頃になり、部屋を真っ暗にして、
リビングに布団を敷いて
子どもたちを寝かせていました。

1歳の娘がお茶を欲しがり、
いつもは飲ませたあとは
パタンと寝るのですが、
今日はしばらく黙って座ったまま
一点方向を見つめていました。

いつまでも寝転ばないので、
不思議に思って視線の先を見ると、そ
こは遺骨と位牌と
長男の写真が並んでいる方角です。

真っ暗なため、
ぼんやりとしか見えていないはずですが、
その方向で娘は固まっています。

そのまま様子を見ていたら、
娘は急に両手を広げたかと思うと、
5回ほどゆっくり、パチパチと叩きました。

何かに喜んでいるような、
遊んでいるように見えました。

何もないところに向かって
手を叩くような姿は
今まで見たことがありません。

私の驚く視線に気づいたのか、
娘は振り向いて、
その後は私の上に乗り、
そのまま寝てしまいました。

長男が遊んでくれたのかな、
と怖い気持ちにはなりませんが、
私には何も見えないのが
少し残念に思いました。

(Y.M)

こわいね!
Fearbookのランキングを見る

「ほぼ日の怪談」トップへ

2023-08-15-TUE